債務整理で「ブラックリスト」に載る影響は?期間や解除方法も解説
債務整理を検討している場合、「債務整理するとブラックリストにのる」という情報に不安を感じる方も少なくないことでしょう。
しかし、漠然とした不安から債務整理を躊躇すれば、より深刻な事態に陥るリスクがあります。
不安を解消するためには、ブラックリストについて正しく知ることが大切になります。
本記事では、債務整理とブラックリストの関係について、登録期間や解除などについても解説していきます。
1.ブラックリストとは?
「ブラックリスト」とは、一般的に、信用情報機関に登録されている信用情報(事故情報)のことを意味して使われる言葉です。
「ブラックリスト」というと、裏社会に出回る借金などの個人情報が掲載された名簿などをイメージするかもしれませんが、そうではありません。
信用情報機関としては、次の3つの機関があります。
①日本信用情報機関(JICC) https://www.jicc.co.jp/
②シー・アイ・シー(CIC) https://www.cic.co.jp/index.html
③全国銀行個人信用情報センター(KSC) https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/
2.債務整理とブラックリストの関係
債務整理は、借金の状況などに応じて、主に4つの方法(任意整理、特定調停、個人再生、自己破産)から選択して行われます。
イメージとしては、比較的初期の段階で行われるのが「任意整理」で、最終的な手段として行われるのが「自己破産」になります。
たとえば、「任意整理」は裁判所が関与することなく進められる手続きですが、その他の手続きは裁判所を通して進められる手続きであるなど、さまざまな違いやメリット・デメリットがあります。
しかし、どの方法で債務整理をした場合でも、「信用情報機関に事故情報が登録される」という点は共通しています。
つまり、「債務整理をすれば必ずブラックリストに載る」ということになります。
もっとも、信用情報機関に事故情報が登録されたとしても、一定期間が経過すれば解除され、事故情報は削除されます。
そのため、過度に恐れることなく、信用情報機関に登録されている一定期間に、どのような影響を受けるのかを正しく知ることが大切です。
3.ブラックリストに載るとどんな影響がある?
信用情報機関に登録された場合には、主に次のような影響を受ける可能性があります。
クレジットカードが利用できなくなる
クレジットカード会社を対象に含めて債務整理を行った場合には、当然、その会社のクレジットカードは利用できなくなります。
それだけでなく、クレジットカード会社を対象から外して任意整理した場合でも、カードの更新の時期には、事故情報がカード会社に知られることになり、カードが利用できなくなります。
また、クレジットカードを新たに作成しようと思っても、事故情報があることによって審査に通らず作成できない可能性があります。
キャッシングができなくなる
信用情報機関に事故情報が登録されると、銀行や消費者金融から新たに借入をすることはできなくなります。
また、クレジットカードを使って、キャッシングをすることも基本的にできなくなります。
新規の借入については、公的機関などでは取り扱いが異なる可能性もあるので、そういった機関に直接確認することがおすすめです。
携帯や車などのローンが組めなくなる
事故情報が登録されている間は、携帯・スマホや車などを分割払いによって、購入することはできなくなります。
そのため、新規購入を考えている場合には、一括で購入できるように、あらかじめ少しずつ貯金しておくなどの対策が必要になります。
保証人になれなくなる
信用情報機関に事故情報が登録されていれば、保証人になることはできなくなる可能性があります。
たとえば、配偶者を主債務者とする住宅ローンについて保証人になろうと思っていたとしても、事故情報がチェックされるため、保証人になることはできません。
4.ブラックリストにのる期間・解除方法
では、最後に、信用情報機関に登録される期間や信用情報の確認・解除の方法を確認しておきましょう。
ブラックリストの登録期間
債務整理によって、信用情報機関に事故情報が登録される期間は、約5年程度とされています。ただし、個人再生や自己破産の場合には、登録期間は5年から10年程度と長くなります。
ブラックリストは本人も確認できる
信用情報機関に事故情報が登録されているかどうかは、ご自身でも確認することもできます。
それぞれの信用情報機関のホームページに、開示請求の方法が掲載されているので、参照しながら開示請求するとよいでしょう。
ブラックリストの解除方法
債務整理して信用情報機関に登録された場合、できるだけ早く登録を解除してほしいと思うことでしょう。
しかし、債務整理後の返済計画に従って完済することが、解除するための近道といえます。
「お金を払えば解除できる」などといった詐欺には、ひっかかることのないよう十分注意しましょう。
5.まとめ
本記事では、債務整理とブラックリストの関係について、登録期間や解除などについても解説していきました。
信用情報機関に登録されることによって、新たな借金ができなくなったりクレジットカードを利用できなくなったりするなどの影響は受けますが、手元にあるお金で生活するための機会になるともいえるでしょう。
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