債務整理を弁護士に依頼する５つのメリットとは？デメリットも解説

債務整理を検討している場合、「専門家に依頼すればお金がかかるし、自分で手続きして少しでも費用を抑えた方がいいのでは」と考える方も少なくないことでしょう。

確かに、弁護士や司法書士といった専門家に依頼すれば、その分の負担は発生します。

しかし、その費用を考えても、依頼して得られるメリットの方が上回るのであれば、専門家に依頼して進めることがのぞましいといえるでしょう。

本記事では、債務整理を弁護士に依頼する５つのメリットについて、デメリットも含めて解説していきます。

１．債務整理における弁護士と司法書士の違い

債務整理を取り扱う専門家には、弁護士と司法書士がいます。

どちらも法律の専門職ではありますが、対応できる業務内容が違うので、まずはその点を理解しておく必要があります。

大きな違いとしては、費用相場は司法書士の方が一般的に安価である反面、司法書士には債務整理において可能な業務の範囲の制約があるという点です。

たとえば、司法書士は、１社あたりの債権額が140万円を超えるケースでは、任意整理の代理人として業務を行うことはできません。

また、自己破産や個人再生については、司法書士は、裁判所に提出する書類を作成することはできますが、債務者を代理して裁判所の手続きを進めることはできません。

一方、弁護士にはこのような制約はなく、ご依頼者の代理人として債務整理を進めることが可能です。

２．債務整理を弁護士に依頼する５つのメリット

では、早速、債務整理を弁護士に依頼する５つのメリットをみていきましょう。

最適な方法で借金を減額・免除できる

まず、メリットとして挙げられるのは、最適な方法で借金を減らしたり、なくしたりすることができる点です。

債務整理にはいくつかの方法がありますが、ご自身で、返済状況を客観的に把握し、どの方法を選択すべきかを判断することは、難しいものです。

しかし、弁護士は、債務整理に関する豊富な知識と経験によって、ご依頼者の状況に応じた最適な方法をご提案できます。

また、ご提案した方法がうまく進むように、たとえば自己破産であれば、免責を得やすい書類作成をするなどのサポートができます。

そのため、最大限の効果を得られる可能性が高くなります。

債権者から督促されなくなる

弁護士に依頼すると、債権者から返済を迫られなくなることも、大きなメリットといえるでしょう。

債務整理を依頼された弁護士は、まず金融機関などの債権者に「受任通知」を送付します。

この受任通知は、「今後は弁護士が債務者の代わりに窓口となる」という内容のものですが、この通知を受け取った債権者は、債務者本人に直接取り立てることができなくなることが法律上決められています。

そのため、弁護士に依頼すると、このようなメリットを享受できることになります。

時間や労力をかけずに済む

個人再生や自己破産の手続きにおいては、裁判所が要求する様々な書類を作成・収集して、期限内に提出する必要があります。

債務者だけでこれらの書類の準備をしようとすれば、かかる時間や労力は相当なものになります。

しかし、弁護士に依頼すれば、煩雑な書類の作成や収集について任せることができるので、ご依頼者の時間や労力を省けるメリットが生じます。

弁護士ならではの手続きを利用できる

自己破産では、換価するほどの財産があるときには、管財事件として破産管財人が選任されて手続きが進められます。

この場合に、弁護士に依頼していれば、一部の裁判所では「少額管財事件」として進めてもらえる可能性があります。

少額管財事件になると、債務者が負担する予納金が大幅に減額されるので、費用面でのメリットがあります。

また、一部の裁判所では、自己破産の申立時に弁護士が裁判官と面接（即日面接）を行うことによって、破産手続開始決定が早期に出されるような取り扱いもなされています。

精神的な負担を軽減できる

借金の返済に苦しんでいる方にとって、返済を迫る債権者と直接やり取りをすることは、非常に大きな精神的な負担になることでしょう。

しかし、弁護士に依頼すれば、交渉を任せられるので、当事者同士で顔を合わせる必要はなくなります。

そのため、精神的な負担を軽減できる可能性があります。

また、裁判所の手続きで分からないことがあったり、不安に思うことがあったりしても、弁護士からアドバイスを得られるので、安心して手続きにのぞむことができます。

３．債務整理を弁護士に依頼するデメリット

債務整理を弁護士に依頼する場合のデメリットは、しいてあげるのであれば、報酬などの費用面の負担があるという点になるでしょう。

しかし、実際には、借金を圧縮した分から費用を捻出できたり、他の部分で費用を安く済ませることができたりするので、一概に弁護士に支払う分だけ費用負担が重くなるというわけではありません。

４．まとめ

本記事では、債務整理を弁護士に依頼する５つのメリットについてみていきました。

債務整理を検討する方の多くは、専門家に依頼して手続きを進めています。

無料相談を行っている事務所や行政機関もあるので、ぜひ一度相談してみることがおすすめです。